山陰ゆかりの舞台「稲田姫物語」 東京都府中市で上演

セリフの指導をするモンデンモモさん(4月3日 東京都杉並区の永福和泉地域区民センター)
セリフの指導をするモンデンモモさん(4月3日 東京都杉並区 永福和泉地域区民センター)

4月3日、鳥取県と島根県にゆかりの舞台「稲田姫物語」が、東京都杉並区の永福(えいふく)和泉(いずみ)地域区民センターで始動した。2025年3月22日に東京都府中市で上演される。作・演出は歌手で俳優のモンデンモモさんが手がける。モンデンさんが主宰する劇団「劇団 德子」の公演だ。2024年12月には鳥取県日南町でプレ公演が予定されている。

東京都在住のモンデンさんは日南町に別宅を構え、東京と日南町の2拠点生活を送っている。

「稲田姫物語」はプロの役者が演じる舞台だが、アマチュアにも出演を呼びかけ、プロアマ混成の全員で作り上げる舞台を目指している。4月3日は来年3月の上演に向けて、アマチュアの出演者に演技を指導するワークショップが始まった日だ。

モンデンさんは東京都世田谷区出身。シャンソン歌手として数々の賞を受賞しヨーロッパでもレコードを発売している。劇団四季の有名ミュージカル「キャッツ」にも出演するなど俳優としても活躍してきた。東京と島根県松江市の2拠点生活をしていたこともあり、山陰への愛が深い。1994年から島根県雲南市の文化ホール「ラ・メール」で長年に渡りミュージカルスクールの作・演出を務めた。「稲田姫物語」の構想はこの時に考えたものだという。

「稲田姫」は島根ゆかりの神話「ヤマタノオロチ伝説」で、スサノオノミコトに助けられてスサノオの妻となった女神だ。脚本には島根県奥出雲町の「たたら製鉄」の歴史も盛り込まれているという。

この舞台では日南町の「日南神楽」や「奥日野源流太鼓」なども演出に花を添える。また、日南町の小学生がヒップホップダンスで出演することを予定しているという。

モンデンさんは4月1日「劇団 德子」の山陰支部を日南町に設立した。12月に行われる日南町プレ公演の舞台制作は、同町の制作会社が全面サポートする。モンデンさんは「日南町は素晴らしい場所、今回の舞台スタッフ(日南町の人)は素晴らしい」と絶賛する。「日南町は私の命の恩人」と強調する。

日南町と雲南市そして奥出雲町ゆかりの舞台が、東京都府中市で上演されるとして話題を呼びそうだ。

(山陰プレスでは2025年3月の上演まで、この話題について東京と日南町で取材を継続し続報としてお伝えする予定です。)

動きの指導をするモンデンモモさん(4月3日 東京都杉並区 永福和泉地域区民センター)