2月17日、鳥取県米子市のダラズクリエイトボックスで「岡本喜八 第100回生誕祭 JAZZとKI8(きはち)」が開催された。米子市出身の映画監督である岡本喜八の生誕100周年を記念したイベントだ。
イベントでは会場近隣の飲食店と連携してスタンプラリーが行われ、地域おこしに一役買った。イベントの催しを観覧して、スタンプラリーに参加している飲食店で食事をすると缶バッジがもらえるという企画だ。
参加した飲食店はダラズクリエイトボックス周辺の7店舗。ダラズクリエイトボックス内にあるCafé RADIO MAGICを含めると8店舗となる。店で食事をするとスタンプカードにシールが貼られて、シールを集めると最大で3つの限定記念缶バッジがもらえる。
イベントの中で行われた催しを1つ観覧するとシールが1つもらえるが、飲食店でランチを食べることは缶バッジをもらうためには必須となっている。
缶バッジのデザインはイベントのトークショーにも出演したライブ漫画家のゴロ画伯が担当した。ゴロ画伯は「岡本監督は私にとって神のような存在。恐れ多いと思いながらデザインした」と語った。
イベントを観覧してスタンプラリーにも参加した兵庫県出身の内田有香さん(21)は「(岡本喜八 生誕祭に)参加したおかげで以前から来たかったお店(飲食店)に来ることができた」と嬉しそう。内田さんは「米子は米子市出身の人を盛り上げるイベントが多くてうらやましい」と話していた。
スタンプラリーの参加店「うどんマルコ」の店長によると、このスタンプラリーで来店した客は「うどんマルコ」だけでも10名ぐらいいたという。店長は「商店街の活性化に役立ってくれてありがたい」と笑顔で語る。
イベントではジャズが好きだった岡本監督にちなんで、地元のアマチュアジャズバンドによる生演奏が披露された。午後からはゴロ画伯による岡本監督を顕彰するトークショーも行われた。ゴロ画伯によるとダラズクリエイトボックスは岡本監督の生家があった場所から近く、その一帯は監督が少年時代を過ごした地域であるという。
主催者である岡本喜八顕彰事業実行委員会委員長の吉田明広さんは、「岡本監督のイベントが(地域の人々が)つながるきっかけになればよい」と話した。
2月17日は岡本監督の誕生日であり、監督ゆかりの地である神奈川県川崎市内でも映画の上映会やトークショーが行われた。
2月18日には米子市公会堂大ホールで、岡本監督の代表作である『独立愚連隊』や『日本のいちばん長い日』などが上映される。また、岡本監督と親交のあった映画監督である利重剛さんとゴロ画伯によるトークショーも予定されている。
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