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  3. 「倉敷天文台100周年」 「本田実さん着任85周年」 「公開天文台100周年」

「倉敷天文台100周年」 「本田実さん着任85周年」 「公開天文台100周年」

2026 1/08
日本
2026年1月8日
サン・レターズ・プレス編集
倉敷天文台で天体観測をする本田実さん
倉敷天文台で天体観測をする本田実さん(写真提供:公益財団法人 倉敷天文台)

岡山県の倉敷天文台は1926年に開設された。2026年は倉敷天文台が開設されて100周年にあたる。倉敷天文台は日本で最初の公開天文台だ。公開天文台とは一般の人でも利用できる天文台のことだ。専門家でなくても利用できる。2026年は「公開天文台100周年」の年でもある。

本田実(ほんだ・みのる)さんは倉敷天文台にゆかりが深い。世界的なアマチュア天文家だ。本田さんは1913年(大正2年)に鳥取県八東町(現在の八頭町)で生まれた。尋常小学校を卒業したあとは、独学で天文を学んだ。学者らとの縁やチャンスをつかみ、20代前半で鳥取を出て天文の道に進んだ。

まもなく軍に召集されたが、戦地でも観測を続けた。日本に戻ると、妻の実家である広島県福山市から、倉敷天文台の敷地内へ家族で引っ越した。倉敷天文台を拠点として数々の彗星を発見した。アマチュアでありながら、世界的に有名な天文家となっていった。戦後の暗く沈んだ日本人を励ますような大活躍だった。

2026年は本田さんが倉敷天文台に着任して85年目の年でもある。

本田実さん(1986年1月5日、鳥取県八東町名誉町民受賞の日)
本田実さん(1986年1月5日、鳥取県八東町名誉町民受賞の日)(撮影:多賀利寛さん)

本田さんは観測が大好きだったが、決して気楽なものだったわけではない。

いつ現れるかわからない星を、ひとりで待ち続けるのは並大抵の忍耐ではない。自分が発見した星が、すでに他の人が見つけたものではないか、と常に気を抜けない。星を発見すればするほど、緊張感とプレッシャーが強くなる日々だった。

本田さんは、次のように詩に記している。

(ふるさと)「夜中 中天の星を仰ぎ 一笛をしめらせて 想いを ふるさとにおく」

本田さんは、ふるさとへの想いなど、いろいろなものを胸の奥底にしまいながら、真摯に空と向き合った。無数の星が毎回違った姿をあらわし、たった一人の自分を迎え入れてくれる。ひたすら星に尋ねて教えてもらうだけ。本田さんは、次第にこのような気持ちで星と対峙していくようになっていった。

本田さんの自宅だった建物は、いまも倉敷天文台の敷地内にある。建物は現在、カフェになっている。カフェにある書籍は本田さんが収集したものが多い。

2026年、日本公開天文台協会では特設サイトが設けられ、さまざまな企画が予定されている。倉敷市内の「倉敷科学センター」では、2026年3月21日に、公開天文台100周年に関連したイベントがある。「本田実物語」と題して、本田さんの生涯を扱った画像鑑賞会が予定されている。

(※ 本田さんの正式な氏名表記は「本田實」です。本人を含めて「本田実」と表記することが多かったことから、この記事では「実」の表記を使用しています)

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倉敷天文台で天体観測をする本田実さん

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