「子育ては伝え方よりも聞き方」 松江市在住の子育て講師

講座を行う高島智さん(2018年3月、神奈川県内)(提供:高島智さん)
講座を行う高島智さん(2018年3月、神奈川県内)(提供:高島智さん)

6月8日と9日、「子育てコーチング協会」インストラクターの高島智さんが、広島市で「こどものこころのコーチング講座」を開催する。子供とのコミュニケーションを学べる講座だ。2017年から開催されてきた講座で、これまで30代から40代の子育てに悩む母親が多く受講している。広島では初めての開催となる。高島さんは島根県松江市在住。

「子育てコーチング協会」は東京都港区に本部を置く一般社団法人だ。「子育てに関わる人が子育てを通して、自分らしく幸せに生きることを支援するとともに、子どものこころの健やかな成長と幸せに寄与することを目的」としている。

山陰では、同協会のインストラクターは高島さんしかいない。女性が多く、高島さんが全国で唯一の男性インストラクターでもある。

保育士の資格を持つ高島さんは、子供や子育てにかかわる様々な活動をしている。放課後児童クラブの支援員として働きながら、バルーンアートパフォーマー「さと原人」として、これまでに631回の公演を全国で行い、子供たちにバルーンアートの楽しさを伝えてきた。島根県で3人しかいない「放課後児童支援スーパーバイザー」にも就任している。

また、2019年7月に「不登校の親のためのオンラインサロン」を立ち上げて、不登校の子供を持つ親たちを元気づけている。高島さん自身も中学生の時に不登校を経験した。

高島さんは一度、放課後児童クラブの支援員を辞めたことがある。「子育てコーチング協会」インストラクターの資格を取ろうと思ったのは、この時だ。

同協会のことはインターネットを通じて以前から知っていた。大好きだった支援員を辞めたことで思い悩む日々が続いていた高島さんは、協会の代表に会ってみたいという衝動にかられる。代表に会うことを目的として「こどものこころのコーチング講座」を受講することにした。

この講座は母親が参加することが多く、受講生の中で男性は高島さんだけだった。この講座で「子供とのコミュニケーションでは伝え方よりも聞き方が重要だ」ということを学んだ。受講したことで、大人とのコミュニケーションのやり方も変わったという。

「この講座は全ての人が受けると良い。これを受講すると子育てが楽になる」と考えた高島さんは、インストラクターになる決意をした。自ら講座を広めるためだ。

「子どもの話を聞くことで子どもとの関係がよくなること、子育てに苦しまなくても大丈夫になるということを知ってほしい」と語る高島さん。

6月の講座について「子育てで(普段)立ち止まることのないママに、笑顔になれる時間を提供したい。」と抱負を語る。そして「広島での開催は初めてなので、どんなママたちにお会いできるか楽しみにしています。」と述べた。

「こどものこころのコーチング講座」の様子(2021年9月 神戸市内)(提供:高島智さん)