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「挑戦に無駄なことなどない」 島根県出身の元ギタリスト 異分野で会社経営 (前編)

2024 5/31
世界(World) 日本(Japan)
2024年5月31日
サン・レターズ・プレス編集
ギタリストだった頃の小汀剛史さん
ギタリストだった頃の小汀剛史さん(当時はtakeshi)

島根県松江市出身の元ギタリスト、小汀剛史(おばま・たけし)さんが異分野での挑戦を続けている。小汀さんは、かつてロックバンド「Supe(シュープ)」や「Porehead(ポアヘッド)」で活躍したギタリストだ。現在は千葉県木更津市在住。東京都渋谷区に本社を置くデザイン会社「株式会社SORALAB(ソララボ)」の代表取締役を務める。ロックミュージシャンが、なぜデザインの会社を起業したのか。

シュープは2000年5月に東京都内で結成されたロックバンドだ。設立メンバーに小汀さんらを加えて、後に5人組のバンドとなった。都内を中心に活動した後、2002年10月から活動の拠点をアメリカへ移す。アメリカ最大級のロックフェスティバル「Vans Warped Tour(ヴァンズ ワープド ツアー)」に出演するなど、全米40州で約500本のツアーを行った。当時、数多くの全米メディアがシュープの活動を取り上げた。

小汀さんは2013年から、ポアヘッドのギタリストとして活躍した。ポアヘッドが発表した曲「アメジスト」は、全国放送のテレビ番組でテーマ曲に採用されている。

現在、デザイン会社の社長を務める小汀さんとデザインの出会いは、シュープでギタリストをやっていた時だ。シュープのホームページを作る必要があって勉強を始めた。CDジャケットの制作でも、デザイナーに詳しく指示を出すにはデザインの知識が必要だった。当時は、将来デザインが本業になるとはまったく予想していなかった。

ツアー期間中は、本番とリハーサル以外は待機時間が長い。デザインは各地を移動しながらパソコンを使ってできる。小汀さんは音楽制作のかたわら、デザインにも真剣に取り組むようになっていった。

Supeでギタリストだった頃の小汀剛史さん(当時はtakeshi)

シュープは2010年に活動を休止した。この時、大きな転機が訪れる。化粧品会社の社長からホームページを制作してほしいとの依頼を受けたのだ。この時からデザイナーとミュージシャンの本格的な兼業が始まった。

音楽に対してはこだわりが強かった小汀さん。曲の依頼者から修正を頼まれても素直に受け入れることができない。「こっちのほうがかっこいい」と譲ることができなかった。小汀さんにとって音楽は自分のためのもので、自己表現の手段だった。そのような中で、年間何十本もの曲を制作することが次第にストレスとなっていく。

音楽ではこだわりが強かったが、デザインでは顧客に言われたことを素直に受け入れることができる。顧客が喜んでくれることが自分の喜びだと感じられる。職業として向いていると感じた。人生設計を見直した時、デザインが残った。そして音楽は引退し、デザイン業に専念する決心をした。

「自分がやりたいことではなく、お客さんが喜んでくれることがうれしい。」と語る小汀さん。会社を設立して今年で7期目になるが、業績は好調だ。

小汀さんは音楽を最後までやり切れなかったことを、一種の挫折と感じている。しかし、「音楽をやっていたから今がある。音楽をやっていなければデザインの知識も身についていない」と前向きだ。

最近はデザインを主な事業とする一方で、新しい事業にも挑戦している。

(後編に続く)

デザインをする小汀剛史さん

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ギタリストだった頃の小汀剛史さん

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