3月16日、島根県飯南町でクロモジの葉を原料とした名刺香「くろもじ ふわり」の販売が始まった。飯南町産のクロモジを使っている。名刺香は名刺入れや財布に入れて、名刺などにほのかな香りをつけるための小さな香り袋だ。
飯南町内にある島根県中山間地域研究センターではクロモジの研究がさかんに行われている。
飯南町には豊かな森が多い。町はこれまで森林セラピーを観光資源として推進してきた。森林セラピーは、「森を楽しみながら心と身体の健康を促進する」ことを目的とした森林浴のことだ。同町は「森林セラピー基地(R)」として2つ星の認定を受けている。
森林セラピー基地は、森林セラピーロードが2本以上あり「健康増進やリラックスを目的とした包括的なプログラムを提供している」と認定された地域のことだ。2つ星は全国で64ある基地の中で飯南町など2か所しかない。
同町は森林セラピーを観光資源として推進する中で、森林セラピーに来た観光客向けの土産「くろもじ くゆり」を2023年3月に発売した。火をつけて香りを楽しむタイプの香だ。「くろもじ くゆり」の愛好者から「火をつけないで香りを楽しめないか」との声があったため、今回「くろもじ ふわり」の開発に至った。
この商品を企画した飯南町観光協会の伊藤和栄さんによると、クロモジの香りには鎮静やリラックスの効果があるという。「くろもじ ふわり」は柑橘系でさわやかな香りがする。
伊藤さんは「はじめましてのご挨拶で名刺に香りがあると第一印象が良い。飯南町に来て森林を楽しむことができない方に、こちらから森の香りをお届けしたい。」と述べた。
「くろもじ ふわり」は4袋770円(税込)で販売している。
IINAN ONLINE SHOP(いいなんオンラインショップ)でインターネット販売されるほか、飯南町内の土産店でも購入できる。
※「森林セラピー」はNPO法人森林セラピーソサエティの登録商標です。