島根県出身の演歌歌手、山崎ていじさんの曲「浜田ふるさと祭唄」のミュージックビデオが4月17日に公開された。今年2月21日に発売された「ふたりで夢さがし」のカップリング曲だ。「ふたりで夢さがし」のミュージックビデオは2月21日に曲の発売と同時に公開されていたが、今回「浜田ふるさと祭唄」も公開となった。カップリング曲のミュージックビデオが制作されることはあまりない。山崎さんは島根県浜田市出身で浜田PR大使を務める。
「浜田ふるさと祭唄」は、2023年に山崎さんが浜田市長と面談した際、市長からの提案がきっかけとなって制作へ動き出した。山崎さんは活動の拠点である三重県にゆかりの曲「伊勢街道まつり唄」を過去に発表している。「伊勢街道まつり唄」を気に入っていた市長から「浜田でもこのような曲を作れないか」との提案があり、山崎さんが所属レコード会社へ持ち掛けて実現することとなった。
「浜田ふるさと祭唄」の作詞は、山本譲ニさんなどにも詞を提供している、さわだすずこさんが担当している。歌詞には「浜田はつつじの花どころ」「石州浜田に漁場あり」など、浜田を象徴した内容が盛り込まれている。曲の最後は「石見神楽は日本一」で締めくくる。最終的には市の意見も盛り込まれ、今回の歌詞が決定したという。作曲は弦哲也さん。弦さんは石川さゆりさんの「天城越え」や石原裕次郎さんの「北の旅人」を作曲したことで知られる。ミュージックビデオには浜田市の風景が映像として使われている。
山崎さんは元プロボクサーという異色の経歴を持つ。西日本新人王決定戦では準優勝している。決勝戦では当時プロボクサーだった、お笑い芸人のトミーズ雅さんと対戦し敗れている。
パンチ力があって将来を期待された山崎さんだが、ケガでプロボクサーを引退することとなる。当時世界チャンピオンだった具志堅用高さんがレコードを出したことなども影響し、歌手をめざす。ボクサーを引退後、建設会社を経営していた山﨑さんだったが、会社を廃業して歌の世界に飛び込んだ。
最大のヒット曲は2014年の「昭和男唄」だ。この曲は第47回日本有線大賞新人賞を受賞している。2023年に発売した曲「追憶-北の駅-」では日本作詞大賞にノミネートされている。
今年2024年は日本有線大賞新人賞の受賞から10年目の年。「去年、久しぶりの賞で最高に良かった」と話す山崎さん。「今年も賞をいただけるような山﨑ていじでいたい。“浜田ふるさと祭唄”は、それに貢献する予感がしている。」と笑顔で話す。「この曲はみんなが掛け声をかけてくれる。場が盛り上がって元気になれる。会場と一体になれるのがうれしい。」と続けた。
今年、夏には浜田市弥栄町で開催される夏祭りにゲスト出演する予定だ。
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