
2026年7月3日、厚生労働省で個人情報を含む行政文書が流出した。次のような経緯だ。
2025年12月、千葉県の木更津労働基準監督署で個人情報の紛失事件が起きている。この事件に関する文書を厚生労働省の本省に対して、Aさんが情報公開請求した。
開示文書は開示請求人であるAさんに、とうぜん送付されるべきものだ。しかし、なぜか別人であるBさんのもとに届いた。
厚生労働省本省の地方課が誤ってBさんに送付したのだ。職員はBさんの宛名ラベルを貼った封筒を用意した。封筒にはAさんが受け取るはずの文書が入れられ、送付された。送付された文書にはAさんの住所、氏名、電話番号などの個人情報が含まれていた。
ややこしいので整理するが、木更津労働基準監督署で2025年12月に起きたのは、個人情報の「紛失」だ。紛失したのはAさんの個人情報でもBさんの個人情報でもない。
2026年7月3日に厚生労働省地方課が起こしたのは、個人情報の「誤送付」である。つまり「流出」である。
「木更津で起きた個人情報の紛失」について、情報公開請求した人物の個人情報を、厚生労働省の本省が流出させたのだ。
なんとも呆れた事件である。
誤送付した文書を回収すべく、厚生労働省地方課はBさんに何度も電話をした。謝罪を兼ねてBさん宅を訪問したいのだという。多忙だったBさんだが、焦って回収を急ぐ地方課の勢いに押されて日程調整を余儀なくされた。
個人情報を流出されたAさんは、直接の被害者である。しかし意味不明の文書を送付された揚げ句、多忙な中で急いで日程調整をさせられたBさんも、被害者と言っていいだろう。
Bさんのもとに派遣されたのは地方課の職員である、YとKだった。
両職員はBさんに謝罪を行った。Kは真摯に謝罪の態度を見せた。一方のYは、不機嫌な態度で軽く頭を下げただけだった。誤送付が起きた事情の説明をBさんは受けた。
厚生労働省では過去に同様の誤送付を何度か起こしている。そのたびに再発防止策を打ち出しているが、同じことが起きてしまった。
Bさんは再発防止策について意見を述べた。
Yは「漏洩を完全に防ぐのは無理だと思っています」と反論した。
Yによる言い訳と反論が続き、Bさんが憤る中で、厚生労働省が「謝罪」と自称するものが終了した。
2026年7月27日、厚生労働省は流出事件について報道発表を行った。
関係者に「謝罪」を行った、と発表には書かれている。
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行政文書の開示の実施に係る関係書類の誤送付について|厚生労働省
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