松江駅で能登半島の復興願うイベント

実行委員長の門脇大樹さん
実行委員長の門脇大樹さん

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市の復興を支援しようと、同市と姉妹都市提携を結ぶ松江市の松江駅で2月12日(祝)、有志のアーティストらによるチャリティーイベント「HOPE ROPE」が開かれる。

音楽とライブペイントを組み合わせたイベントで、JR松江駅構内の「縁結びの広場」で午前と午後、それぞれ約1時間半のパフォーマンスを予定している。午前の部は10時半から、午後の部は15時から始まり、それぞれ異なる3人のミュージシャンが登場する。

会場で寄付を募り、集まった全額を珠洲市に寄付するチャリティーコンサートだ。

松江市と珠洲市は「出雲国風土記」の国引き神話の中で、松江市の美保関は神様が珠洲岬から引いてきた土地だとされており、美保関町が松江市に合併される前の昭和63(1988)年から姉妹都市を締結している。

イベント名の「HOPE ROPE」は「希望の綱」を意味し、神様が綱で土地を引いた国引き神話にちなむとともに、松江と珠洲を結ぶ縁を表し、1人1人の思いを束ねて綱のように力強い支援にしたいとの思いを込めた。

午前の部のミュージシャンは、山陰を中心に県外でもライブを行い、メンバーがバラエティ番組「かまいたちの掟」のナレーションも務める女性アイドルグループ「Flood Lyrics」▽兄弟ユニット「遊吟」で恋愛バラエティ番組「あいのり」の主題歌「Fate」などをリリースしたシンガーソングライターのshinji▽2004年から09年にギターロックバンド「チャンク」のギターボーカルを務め、現在はピアノデュオ「arji」のボーカルやソロで活動するtakuが参加。takuは普段はソロ名義では歌わないチャンクの曲を披露予定だ。

午後の部は、松江市出身のシンガーソングライターで大阪で15年間活動し、2021年から島根県に戻り、山陰を拠点に県外のライブにも参加する矢田武史▽shinjiとともに「遊吟」でデビューし、ソロとしても活動するH.M.C(ハイメリークレシェンド)▽山陰を中心に地元テレビ局のエンディングや地元企業のCMを手掛け、全国規模のフェスにも参加する門脇大樹の3人がそれぞれの思いを込めて歌う。

また、午前、午後ともに、岡山県出身で松江市在住の3103*(Satomi)と北海道出身で島根県在住のやましたまほが各アーティストの曲に合わせてライブペイントを披露し、曲の世界観を視覚的に表現する。

実行委員長の門脇大樹さんは長年、東日本大震災の復興支援チャリティーコンサートに携わってきたこともあり、1月の能登半島地震を受け、仲間とともに急いでチャリティを企画したという。門脇さんは「エンターテイメントはみんなを楽しませ笑顔にしたり、喜怒哀楽を表現したりするもの。今はまだ現地に行くことはできないけれど、まずは目の前の人を笑顔にすることが僕たちにできること。1人でも多くの人が1円でも寄付してくれて、その思いを被災地に届けることができればいい」と話している。

HOPE ROPEのチラシ
「HOPE ROPE」のチラシ